私と貴方を繋ぐ場所
「…ごめん」
松本君は目を伏せて言った。
「ちがうの!謝るのは松本君じゃないの、私なの…」
「ま、後はお二人で!じゃあ私、教室行くわ~。がんばれ智花!」
そう言って英梨は行ってしまった。
「あ、英梨………」
(どうしよう、どうしよう…)
「俺の事、嫌いになった?」
「なんで?違うよ?嫌いになんてなる訳ない!むしろ、私の方が松本君に嫌われちゃったかもって…」
松本君を嫌うなんてありえない。
「はぁ~っ」
松本君は深く息を吐きながら、その場にしゃがみ込んだ。
「良かった~。1日で振られると思った。」
「え?、え?」
「帰り道、何回か話しかけても返事してもらえなかったし」
「え?!話しかけてくれてたの?」
「まぁ。でも俯いたままだったし、反応無かったから。」
「ご、ごめんなさい!私、ずっと何喋ったらいいか考えてて…考え事するといつも周りの事見えなくなちゃって…!」
「そっか」
「本当にごめんなさい!」