私と貴方を繋ぐ場所



「私も…もうちょっと頭良ければなぁ……」

「じゃあ、今回の期末頑張ってAに来いよ。勉強教えるし」

「ぇ、本当…?」

「もし点数良ければ年明けから一緒にAで勉強できるだろ?」

「…うん!」

グループは毎回の中間・期末試験ごとに分けられるから、今回の期末試験の結果次第で、松本君と同じグループになれるかもしれない。

「来週からテスト期間で部活も休みだし、よかったらウチで勉強する?」

「え…っと、松本くんの、おうち?」

「あー、嫌なら別のとこでも……」

「ううんっ、嫌じゃ、ない…」

「じゃあ、来週の放課後は俺んちで勉強な。明日から昼休みにも勉強教えてやるから」

「うん…!ありがとう」

「智花の為なら何だってするし」

松本君はたまにこうやって、大胆な発言をサラッと言う。
その度に私はドキドキして、顔が熱くなって、松本君の顔が見れなくなる。

「またそうやって顔隠す」

「だっ、…だって……」

「どうせ俺に顔見られたくないなら、いっその事 抱きついてくれた方が…」

「?!そ、そんな……む…むりっ」

「ま、こうやって顔真っ赤にして涙目で恥ずかしそうにしてる智花見てるのも悪くないし。」

「っ……!」

お付き合いして今日までで気付いたのがもう一つ。

松本君は、時々意地悪です。

わざと私が恥ずかしがるような事を言ったりする。
さっきの大胆な発言もその一つ。

英梨にその事を話したら、“ヤツはきっとSね”って言ってた。
Sって意味がよく分からなかったけど、意地悪して楽しむのがSって言うって、英梨に教えて貰った。





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