私と貴方を繋ぐ場所




今から少し前のお昼休み、こんな会話をしていたのを思い出した。






いつものようにお弁当を食べ終わってペットボトル入りのミルクティーを飲んでいた。

「智花、ミルクティー好きなの?」

「ぁ、うん。紅茶が好きで…ミルクティーが一番好き。…なんで?」

「よく飲んでるから」

松本君はいつも、“智花の弁当にはいつも玉子焼きとタコの形のウィンナーが入ってる”とか、そういう細かい所まで気がついてくれる。

「松本くんは、コーヒーが…好き?」

松本君はいつも食後に缶コーヒーを飲む。
それもミルクもお砂糖も入っていないブラックコーヒーを。
高校生にしては珍しいと思う。

「あー、まぁな」

「ブラックなんて、大人だね…私はミルクもお砂糖もたっぷり入れないと飲めないよ」

「俺、甘いの苦手だし」

「ぇ、じゃあ…この間のマフィンとスコーン…無理して食べてくれたの?!」

「無理なんかしてねーよ。あれは俺が食いたいと思ったから食っただけ。旨かったし」

「ほ、ホント?」

「あぁ」




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