いちばんの星 -side episode-


――――――


それから数年後…



暖かな太陽の光が注ぎ込む城の中庭に、ふたつの小さな影があった。



一生懸命花を摘む少女の髪は美しい金色に染まっており、その瞳は吸い込まれるように美しい緑色だった。



「姫」



その隣にたたずむ少年が、金髪の少女に話し掛ける。



風に吹かれ、少年の柔らかそうなミルクティー色の髪がふわりと揺れる。



「おれが…ずっと姫を守っていくよ」



そんな少年の言葉に、少女はまぶしいくらいの笑顔を向けた。



「うん。わたしをお嫁さんにしてね」















fin


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