いちばんの星 -side episode-
「ラナの事は好きさ。いい子だと思うし、可愛いとも思う」
スティークの言葉に、ヴェルヌは黙って耳を傾けていた。
「ただ…それが恋愛としてかって聞かれると…」
どう思ってるかわからないんだ…
そのまま、スティークは考え込むように黙ってしまった。
ヴェルヌもまた、初めて見るスティークに何と言葉をかけていいものかと悩んでいた。
その時。
「ま、こんな事考えても仕方ないか」
「スティークっ?」
突然スティークが立ち上がる。
「じゃあ俺は仕事に戻るよ。仕事の邪魔して悪かったな」
それだけ言うと、スティークは部屋から出て行ってしまった。
残されたヴェルヌは、スティークが出て行った扉を眺めながらポツリと呟いた。
「お前がそれだけ気にするんだ…わからないわけ、ないだろ…」
そうだろ、スティーク…