いちばんの星 -side episode-
「スティーク様っ」
「ごめんごめん」
笑いをこらえながら、スティークは目の前のラナを見つめる。
(やきもち…かな)
そう思うと、自然と顔が綻んだ。
「確かに抱き合ってたかもしれないけど、姉弟なんだから悪い事じゃないだろ?」
「……」
「姉さんが両親に結婚を反対されたらしくて、俺に説得してくれって頼みに来たんだ。
断って帰ろうとしたんだけど腕を掴まれてね。
しぶしぶ了解したら抱きつかれたんだよ」
そう言ってスティークは肩をすくめて見せた。
ラナは、ゆっくりとあの日の光景を思い出していた。
確かに今の話はつじつまが合う…
という事は……