いちばんの星 -side episode-
「よっ」
いつもと変わらない1日。
「相変わらず大変だな、国王様は」
そう言っていつものようにソファーに腰を下ろす。
いつもと何も変わらないはずなのに、なぜだろう…
スティークは胸にぽっかりと穴が空いてしまったような感覚を感じていた。
そんなスティークの様子をじっと眺めていたヴェルヌは、持っていたペンを机に置くと、頬杖をついてゆっくりと口を開いた。
「スティーク」
「…ん?」
「ラナは人気だぞ」
ヴェルヌのその言葉に、ソファーに寄りかかったままの状態だったスティークは思わず視線をヴェルヌに向けた。