いちばんの星 -side episode-
第二章 好きだと言って…
お見合い
――――――
久しぶりの休日、ラナは街の喫茶店に来ていた。
「まだかなぁ」
チラリと時計を見るとそわそわと窓から通りを眺める。
その時だった。
――チリンチリン…
「久しぶりだな、ラナ」
「お父さん!」
「元気だった?ラナ」
「お母さん!」
店に入ってきた両親のそばに駆け寄ると、ラナははじけるような笑顔を向けた。
「なんだか綺麗になったんじゃない?恋いでもしたの?」
席に着くと、ラナの母親は久しぶりに会う娘の姿を見て嬉しそうに微笑んだ。
少しおっとりした表情のラナとは違い、若く美しい母親の顔はどこか知的な美しさがあった。