いちばんの星 -side episode-


エバンのその言葉に、ラナはその美しい目を見開いた。



「あっ、その…」

「この間の男性は貴女の恋人なのですか?」



エバンの瞳が、真っ直ぐにラナを見つめていた。



この時のエバンの瞳があまりにも美しくて、



「彼は…」



ラナは、



「…恋人ではありません」



嘘がつけなかった……



「そうですか」



ラナの口から直接聞いた事で安心したのか、エバンはそう言って優しく微笑むと椅子の背もたれに体を預けた。



「てっきり、恋人なのかと思ってしまいました」

「そんな…」



そう言って微笑みながらも、ラナはエバンの顔を直視する事ができなかった。



「ラナさん」



< 64 / 107 >

この作品をシェア

pagetop