いちばんの星 -side episode-
「ラナ…」
耳まで真っ赤に染めるラナに、スティークの胸はじんと熱くなった。
本当は暫くは何もしないつもりだったけど…
スティークはそっとその顔を俯くラナの耳元に近付けた。
「誘ってきた君が悪いんだよ」
その時、はっと顔を上げたラナの瞳に映ったのは…美しく微笑むスティークの姿…
スティーク様…
ラナはゆっくりと目を閉じた。
その日、ラナはスティークの腕の中で夢を見た。
美しく着飾ったミュリエルと、その隣で彼女を支えるヴェルヌの姿を……