いちばんの星 -side episode-


「ラナ…」



耳まで真っ赤に染めるラナに、スティークの胸はじんと熱くなった。



本当は暫くは何もしないつもりだったけど…



スティークはそっとその顔を俯くラナの耳元に近付けた。



「誘ってきた君が悪いんだよ」



その時、はっと顔を上げたラナの瞳に映ったのは…美しく微笑むスティークの姿…



スティーク様…



ラナはゆっくりと目を閉じた。








その日、ラナはスティークの腕の中で夢を見た。



美しく着飾ったミュリエルと、その隣で彼女を支えるヴェルヌの姿を……


< 95 / 107 >

この作品をシェア

pagetop