Princess×Princess
大きく開いた瞳に自分が映っているのが見えた。
答えようと口を開けた瞬間
目の前の彼女がプツンと糸が切れたように
地面に散乱した花の上に崩れ落ちた。
「え!?ちょっ…」
急いでベッドからおりようとしたとき
バタンッ
と大きな音を立てて扉があいた。
隙間からスルリと入ってきたのは
紺色のワンピースに身をつつんだ少女。
肩までの黒髪に
くりっとした大きな目。
そのかわいい顔の眉間にシワをよせている。
落ちていた花を拾いながら来たらしく
すでに大きな花束を抱えていた。
「美花様!?
そのような仕事は私達にお申し付けいた…」
そこまで言いかけると
大きな目をさらに大きく開いて
お決まりのように抱えた花束を落とした。
「ひ…姫花さま!?」