Princess×Princess
「ラスト1分―――!!!
ほらまだまだ行けるよ~」
華恋の厳しい激がとぶなか
姫花は走り出続けた。
「ハァッハァッ…つっ…」
「ラスト30秒!!
ラストスパートかけてダッシュ!!」
狭い体育館をダッシュして何周も回るのは
見た目よりもきつい。
直線が短く
カーブが多いため余計体力を消費する。
さらに、
「3、2、1、終わり!」
その合図で勢いよく床に座り込んだ。
「っハァッ、ハァッこれっ…
ハァッ
や、やっぱり…
目が回る―――!!!」
なにより目が回るのだ。
「急に止まっちゃダメだって!
立って歩く!」
華恋の言葉は厳しいが
これも全て姫花のため。
マネージャーになってから栄養学を独学で学び、
姫花と二人三脚でやってきた。