にじいろ奇跡
ご飯を終えてから、昨日予定してた通り今日は病院に行く。


病院はなんとルリが入院していた病院だった。


「？」


ルリの荷物は全て持ち帰った。病院で必要なのは何だろうか･･･？


お母さん達はそのまま中に入る。私は後に続いた。


「沙夜。今日は九条先生に会いに行くんだ」

「誰？」

「沙夜を施設に連れていった、先生だよ」

「ふぅん･･･」


この時私は対して重要だとは思って居なかった。


だけど九条先生との面会は私の今までの人生を、大きく覆すことになったのだ。


「九条先生」

「はい。･･･野沢さん」


先生はお母さんとお父さんの顔を見ると、真っ青になった。


「九条先生、この娘を覚えていますか？」

「･･･黒月沙夜ちゃん･･･いや、本当の名前は野沢沙夜ちゃんだ」

「!?」

「!?」

「!?」


私達は九条先生の言葉に凄く驚いた。私は黒月では無いの･･･？


野沢ってどういう事!?先生をじっと見つめた。


「この日が何時か来ることは分かっていました。沙夜ちゃんと瑠璃ちゃんがとても仲が良かったから･･･何時か来るとは思っていた」

（先生は私の産まれた頃の事を知っている）


そう確信した瞬間だった。


「どういう事ですか？」


お母さんが緊張を孕んだ声で聞く。


「沙夜ちゃん、君は瑠璃ちゃんと凄く仲が良かった。これは院内でも凄く有名だったんだ。『超そっくりさんの２人が凄く仲良しだ。』とね」


先生はそう言って一息付いた。それについては、私も知っている。


双子みたいだ。と言われた事もあるくらいなのだから。
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