にじいろ奇跡
06章
結局、朝の様な豪雨は午後になって小雨程度に落ち着いたもの、傘は必需品だろう。
傘は面倒だから嫌いだ。でも濡れるのはもっと嫌いだ。
「はぁ・・・」
弁当を食べていると、隣から何回目になるか分からない重いため息が聞こえる。
「止めてよ郁人。こっちまで気が重くなる」
私は顔をしかめて、ため息をつく張本人を睨む。その張本人は私の睨みを苦笑で交わした。
(・・・ムカつく。)
ルリが同じ事をしたら、きっと私はまた別の反応を示して居ただろう。
どうしてやっている人が違うだけでこうも、感じ方が変わるのだろう。
「だってよ、こう雨だと部活出来ないじゃん」
唇を尖らせて不満を言われても、可愛くない。寧ろ気持ち悪い。
と思うのは口先だけで、本当は郁人の行動全てが愛しく思う。
「・・・朝からあんな雨なんだから。あんたの願望は無駄なものよ。小雨になっただけでも感謝」
「くそー!恨むぞ天気予報!なにが晴天だ!」
机に顔を伏せた。
郁人相手に無駄だ。と判断した私は昼食に集中する事にした。
「アハハハ!!」
「・・・」
私と郁人の様子を間近で見ていた、中條優が珍しくばか笑いし出した。
無言で中條を見る。私が見ているのも関わらず笑いを止める気は更々無いらしい。
彼が爆笑するだなんて、本当に珍しい事だ。珍しい事だけれどもそれが長く続いたら
苛つく私の気持ちは悪くないと思う。現に最初は驚いて目を見開いていた郁人も
口を尖らせて不機嫌な顔になっている。
傘は面倒だから嫌いだ。でも濡れるのはもっと嫌いだ。
「はぁ・・・」
弁当を食べていると、隣から何回目になるか分からない重いため息が聞こえる。
「止めてよ郁人。こっちまで気が重くなる」
私は顔をしかめて、ため息をつく張本人を睨む。その張本人は私の睨みを苦笑で交わした。
(・・・ムカつく。)
ルリが同じ事をしたら、きっと私はまた別の反応を示して居ただろう。
どうしてやっている人が違うだけでこうも、感じ方が変わるのだろう。
「だってよ、こう雨だと部活出来ないじゃん」
唇を尖らせて不満を言われても、可愛くない。寧ろ気持ち悪い。
と思うのは口先だけで、本当は郁人の行動全てが愛しく思う。
「・・・朝からあんな雨なんだから。あんたの願望は無駄なものよ。小雨になっただけでも感謝」
「くそー!恨むぞ天気予報!なにが晴天だ!」
机に顔を伏せた。
郁人相手に無駄だ。と判断した私は昼食に集中する事にした。
「アハハハ!!」
「・・・」
私と郁人の様子を間近で見ていた、中條優が珍しくばか笑いし出した。
無言で中條を見る。私が見ているのも関わらず笑いを止める気は更々無いらしい。
彼が爆笑するだなんて、本当に珍しい事だ。珍しい事だけれどもそれが長く続いたら
苛つく私の気持ちは悪くないと思う。現に最初は驚いて目を見開いていた郁人も
口を尖らせて不機嫌な顔になっている。