にじいろ奇跡
（今日こそルリの顔を絶対に見ないと）


そう意気込んでベッドから抜ける。夏特有の暑さが私を刺激した。

ﾃﾚﾋﾞでは梅雨の時期は終わりに近づき、夏の季節の到来だ。とか説明してる。


こう見えて私は夏が苦手だ。低血圧気味の私にとって夏の季節は、最悪な時期だ。


「･･･学校面倒だ･･･」


ｱｽﾌｧﾙﾄが太陽に照りつけられて、余計に蒸し暑くなる外を歩いて学校に行くなど、地獄以外の何物でもない。


このまま休んでしまおうか…いや行かないと先生が煩い。


怠い体を無理矢理動かして、私は弁当を作ろうと一階に行った。


一階は蒸し暑く、既に私にとって灼熱地獄だった。


「暑ｯ!!」


急いで窓を開けるが、外も外で暑かった。


昨日の肌寒さとは打って変わった気温だ。暑い事を感知して一気にヤル気が失せた。


とりあえず、お弁当を作って身仕度をする。


朝ごはんは食べない。食べる気が失せた。


そのまま窓を開けていたい気分だけど、閉めておかないと世の中物騒だ。


空気の入れ替えをして朝の仕事を終えると、私は窓に鍵を閉めて学校に行く。


「あ･･･つい」


外は、物凄かった。学校では衣替えが終わっているものの、この暑さは耐え難い。


何とか玄関の鍵を閉めてゆっくりと学校への道を歩いて行った。
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