にじいろ奇跡
私と優の二人きりになって、私は初めて優の機嫌が悪い事に気付いた。
普段の優ならもっと穏便に事を運ぼうと、冷静に話してる。
今日の優はどこか冷静さに欠けて、焦っているような感じだ。
「す・・・ぐるッ!どうしたの?」
「・・・別に。何もない。悪かったな」
未だに私の手を引っ張る優に、声をかけたら優は落ち着きを取り戻したようだ。
私に悲しみを耐えたような笑みを浮かべ、小さく謝罪して、教室に入ろうとした。
「私、何かした?」
優の手を掴み逃がさないように、強く握った。
「俺は沙夜が好きだ。この言葉はマジだから」
鋭く真剣な優の瞳に私は思わず身が竦み、優の手を離してしまった。優はそのまま教室へと消えていく。
私は教室に入る事が出来なくなり、鞄を持ったまま屋上へと向かった。
初めて、優が怖いと感じた。優は、何時も優しかった。何時も私を心配してくれた。
(優は大切。でも郁人とは違う大切なの・・・)
私はいつの間にか、優の優しさに甘えていたのかもしれない。
優だって私を想う気持ちは、本気なんだ・・・
いつまでも、優に甘えてちゃいけない。優に悪い・・・。
「決着・・・早く付けなきゃ・・・」
普段の優ならもっと穏便に事を運ぼうと、冷静に話してる。
今日の優はどこか冷静さに欠けて、焦っているような感じだ。
「す・・・ぐるッ!どうしたの?」
「・・・別に。何もない。悪かったな」
未だに私の手を引っ張る優に、声をかけたら優は落ち着きを取り戻したようだ。
私に悲しみを耐えたような笑みを浮かべ、小さく謝罪して、教室に入ろうとした。
「私、何かした?」
優の手を掴み逃がさないように、強く握った。
「俺は沙夜が好きだ。この言葉はマジだから」
鋭く真剣な優の瞳に私は思わず身が竦み、優の手を離してしまった。優はそのまま教室へと消えていく。
私は教室に入る事が出来なくなり、鞄を持ったまま屋上へと向かった。
初めて、優が怖いと感じた。優は、何時も優しかった。何時も私を心配してくれた。
(優は大切。でも郁人とは違う大切なの・・・)
私はいつの間にか、優の優しさに甘えていたのかもしれない。
優だって私を想う気持ちは、本気なんだ・・・
いつまでも、優に甘えてちゃいけない。優に悪い・・・。
「決着・・・早く付けなきゃ・・・」