にじいろ奇跡
(わ、私について!?)
おじさんの言葉に驚きながら、口をはさむとこではないと思い、続きを聞いた。
「沙夜ちゃんはご両親を知らず、物心がつく頃には、既に施設で育ったのよね?」
牧野さんが驚いたように私を見つめたのを視界にいれながら、私は頷いた。
「施設の人に聞いたとき私は医者と名乗る男性に、まだ生後1ヶ月の赤ん坊の頃に連れて来られたそうです」
私の知るかぎりの過去を短く話した。
「うん。それで、君は施設を出て1人で暮らしているそうだね?」
「はい」
正にその通りだった。
「それでね、家族の愛を知らない沙夜ちゃんの事が、凄く可哀想だと瑠璃ちゃんは何時も言っていたのよ」
初耳だ。私はまた目を見開いた。
「3人で話し合った結果、沙夜ちゃん、君を野沢家の養子として引き取ろうということになったんだ。勿論沙夜ちゃんさえ良ければ、なんだけどね」
「よ、養子!?」
思っても見ないことだった。私が養子・・・施設で言う里親に恵まれただなんて・・・。
「本当は瑠璃ちゃんの体調が良くなってから、言う筈だったのよ。でも・・・ね」
おばさんは言い辛そうに最後の言葉を濁した。何と言おうかなんて、私にも簡単に想像がついた。
“瑠璃ちゃんの容態が悪化してこんな事になるなんて。”
だろう。
「だが、これは瑠璃の意志でもある。沙夜ちゃんさえ良ければ、家に娘として来てくれないかい?」
嬉しい!!嬉し過ぎる。
ルリがこんなに私の事を考えていてくれたこと、私にも“家族”が出来る事凄く嬉しい。
私が知らない内に両目から涙が零れ落ちた。
「・・・沙夜ちゃん?」
おじさんの言葉に驚きながら、口をはさむとこではないと思い、続きを聞いた。
「沙夜ちゃんはご両親を知らず、物心がつく頃には、既に施設で育ったのよね?」
牧野さんが驚いたように私を見つめたのを視界にいれながら、私は頷いた。
「施設の人に聞いたとき私は医者と名乗る男性に、まだ生後1ヶ月の赤ん坊の頃に連れて来られたそうです」
私の知るかぎりの過去を短く話した。
「うん。それで、君は施設を出て1人で暮らしているそうだね?」
「はい」
正にその通りだった。
「それでね、家族の愛を知らない沙夜ちゃんの事が、凄く可哀想だと瑠璃ちゃんは何時も言っていたのよ」
初耳だ。私はまた目を見開いた。
「3人で話し合った結果、沙夜ちゃん、君を野沢家の養子として引き取ろうということになったんだ。勿論沙夜ちゃんさえ良ければ、なんだけどね」
「よ、養子!?」
思っても見ないことだった。私が養子・・・施設で言う里親に恵まれただなんて・・・。
「本当は瑠璃ちゃんの体調が良くなってから、言う筈だったのよ。でも・・・ね」
おばさんは言い辛そうに最後の言葉を濁した。何と言おうかなんて、私にも簡単に想像がついた。
“瑠璃ちゃんの容態が悪化してこんな事になるなんて。”
だろう。
「だが、これは瑠璃の意志でもある。沙夜ちゃんさえ良ければ、家に娘として来てくれないかい?」
嬉しい!!嬉し過ぎる。
ルリがこんなに私の事を考えていてくれたこと、私にも“家族”が出来る事凄く嬉しい。
私が知らない内に両目から涙が零れ落ちた。
「・・・沙夜ちゃん?」