DOLL†HOUSE
家に着いた頃には、すっかり疲れきっていた翔平。
「ただいま〜!」
「・・・ただいま」
叉奈のほうはご機嫌だ。
「おかえりなさい、翔、叉奈」
七海 実子(ミコ) 37歳
翔平、叉奈の母親
「あ、親父帰ってるんだ」
「え?ホント!?」
玄関にある男物の靴を見ながら翔平が珍しそうに言った。
すると叉奈が嬉しそうにダッと廊下を駆け出しリビングの扉を開けた。
「お、叉奈おかえり」
七海 耕平(コウヘイ) 40歳
翔平、叉奈の父親 警察
「ただいま!」
「翔平も、おかえり」
「ん、」
いつの間にか飴をくわえていた翔平。
ちなみに今回はヨーグルト味。
「翔!ご飯前に食べないの!」
「やー実はこれ煙草」
「んじゃ、未成年喫煙で逮捕だなぁ」
「・・・今度からたべねーよ」
耕平のニヤッとした顔に翔平は顔をウッと引き攣らせた。
「お父さん、いつまで家に居てくれるの?」
「暫くは休みだな」
叉奈と耕平の話し声をバックに翔平はリビングから出て自室に戻った。
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