DOLL†HOUSE



「やったー!翔ちゃんとデートだー!」




「・・・デートじゃねぇよ」





テンション高い叉奈とは対象的に翔平はテンション低かった。



「寒いし眠いし、ケーキバイキング何処だよ」




「翔ちゃんケーキ目当て?」




「当たり前」





ガーンッとショックというような顔で叉奈がいうと翔平はシレッと答えた。



「もう、こんな可愛い女の子と歩けるんだから嬉しがってよ」




「おまえ鏡見てないのか?」




「ヒドッ!翔ちゃんなんか女の子より可愛いくてカッコイイくせに!!」




「それ褒めてる?」





・・・まあ兄が兄なら妹も妹で。


栗色の毛先だけ巻いたロングに翔平とは違うくりっとした黒い瞳。



自他共に認める美少女だった。
翔平は別にといった感じだ。




「あ、あそこだよ!翔ちゃん早くいこっ!」




「んなひっぱんな」





翔平の腕を掴んで走っていく叉奈。



翔平の後ろでは女の人が残念そうにしていた。

それを叉奈は翔平にばれないようにベーッと舌を出していた。
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