DOLL†HOUSE
中はピンクと白でラブリーに統一された内装だった。
甘い香が店に入った途端に鼻をつく。
それに翔平は少なからずテンションがあがった。
「翔ちゃんだけだよ、こんな女の子が喜びそうな所で喜ぶ男子は」
翔平の機嫌がケーキで良くなったのが気に入らないのか、叉奈は自分よりも背が高い翔平にそう言った。
「別にい・・・・・ハァ」
「え?どうしたの?」
ニヤニヤしながら沢山列ぶケーキを見ていた翔平だったが、ある所で視線がとまった。
するとニヤニヤからげぇっと顔を歪めて溜め息。
「ケーキで喜ぶのは俺だけじゃねぇよ」
「え?アッ」
翔平の視線の先を見た叉奈は異様な光景を見た。
それは・・・
「なあ白吏、このケーキすっげー美味い!」
「あっそ、よかったね(棒読み)」
窓際にある席に座っている冠汰と白吏。
冠汰のほうは幸せそうにケーキを食べているが、白吏のほうは不機嫌そうにコーヒーを飲んでいた。