DOLL†HOUSE
三人の失踪



翌日、学校に向かった翔平はクラスにはいると真っ先に三人の姿を捜した。


しかし何処にも三人の姿は見当たらない。




「おっはよー翔ちゃん!」


「・・・ちゃん付けすんな冠汰」



「あ、わかった?」




入口にたったままでいた翔平の目を後ろから手で隠した冠汰だったがすぐにばれた。


何時もなら憎まれ口をたたく翔平だったが今日ばかりはそんな気にもなれなかった。



「はよ、翔平」



「んー」




冠汰の後ろからヒョコッと現れた白吏。


とりあえず挨拶した翔平は自分の席に向かった。
向かう際も三人の姿をまた捜しながら。




「なぁ翔、誰か捜してんの?」



そんな翔平の姿を変に思ったのか冠汰がきいてきた。
白吏も隣から話せと言わんばかりに見てくる。




「あー、反頭達だよ」



「なんで?なんか用事?」



白吏が不思議そうに頬杖をつきながらきいてきた。



「や、まあ、ちょっとな」



歯切れ悪く言った翔平に二人は顔を見合わせた。



その時担任が入って来たので話はそこで終わった。


昨日の事を言おうか言わないか迷った翔平は助かったと思いホッと息をついた。


そんな翔平の姿を隣から白吏が見ていた。
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