DOLL†HOUSE
−コワイ
−コワイ
−コワイ
そんな感情が翔平を取り巻いた。
(んだよこれ・・・。
誰かにじっと見られているような・・・)
ゆっくりと自身の右手を見た。
(震えが・・・とまらねぇ)
ギュッと翔平が手を握り瞳を閉じたその時
「しょーおーちゃ〜んっ!」
<ガシッ
<ベシャッ!
「あー!!翔ちゃん!?
ごごごごめんね!?大丈夫!?;」
翔平の背後から抱き着いた(飛び付いた)叉奈のせいでそのまま翔平は地面に倒された。
翔平の上に乗っかった叉奈はあたふたとしながら必死に謝っていた。
一方の翔平は地面に突っ伏したままだ。
しかし、なかなか降りようとしない叉奈に頭には怒りマークが。
「翔ちゃん?ひょわっ!?」
いきなり翔平が起き上がったので叉奈はドテッと転げた。
<ガシッ
「オイ叉奈、テメー人待たせておきながら何やってんだ?あ゛?」
叉奈の頭をわしづかみしながら黒いオーラを出してドスのきいた声で言った。
「いや、そのですね、友達に呼び止められまして、花瓶の水を変えておりましてですね・・・」
冷や汗ダラダラで敬語を使い話す叉奈は引き攣り笑顔を浮かべ言った。
「なげーよ、簡潔に述べろよ」
「ハイィィィッ!!スミマセンでした!!
だから頭放して下さい!!割れます!!脳みそ飛び出ます!!」
叉奈の必死な懇願に翔平はぱっと手を放した。