DOLL†HOUSE
―†病院†―
「どうしよう白吏!翔がっ!!!」
「落ち着け冠汰!」
「翔、落ちる前に俺のこと庇ったんだ!自分が下になるように!
翔が死んだら・・・!」
「いいから落ち着け!!!あいつは屋上から落ちたくらいじゃ死なない!
あいつは心臓ひとつきされるぐらいじゃなきゃしなねーんだよ!」
冠汰の肩を掴み白吏は怒鳴った。
「・・・そ、だな。
ごめん。なんか、こんなこと滅多にないし、気が動転してさ」
落ち着いたのか手術室の前にある硬い椅子にぺたんと座った。
「だいたい、おまえこそ大丈夫か?」
「俺は切り傷と打撲だけだし・・・翔のほうは花壇の煉瓦に頭をぶつけて・・・」
「ま、死なないだろ?翔平、死に神に嫌われてそうだし」
「来ても足蹴にして追い払いそう」
二人で笑みを浮かべていたら、赤々と光っていたランプが消えた。