DOLL†HOUSE




    ―†病院†―







「どうしよう白吏!翔がっ!!!」



「落ち着け冠汰!」



「翔、落ちる前に俺のこと庇ったんだ!自分が下になるように!

翔が死んだら・・・!」



「いいから落ち着け!!!あいつは屋上から落ちたくらいじゃ死なない!
あいつは心臓ひとつきされるぐらいじゃなきゃしなねーんだよ!」




冠汰の肩を掴み白吏は怒鳴った。



「・・・そ、だな。
ごめん。なんか、こんなこと滅多にないし、気が動転してさ」




落ち着いたのか手術室の前にある硬い椅子にぺたんと座った。



「だいたい、おまえこそ大丈夫か?」




「俺は切り傷と打撲だけだし・・・翔のほうは花壇の煉瓦に頭をぶつけて・・・」




「ま、死なないだろ?翔平、死に神に嫌われてそうだし」




「来ても足蹴にして追い払いそう」





二人で笑みを浮かべていたら、赤々と光っていたランプが消えた。
< 45 / 68 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop