DOLL†HOUSE
−ダダダダッ
「翔ちゃん!!みゅぎゅ!?」
「うるせー。病院では静かにしろ」
「翔平・・・」
バタバタと騒がしくやって来た叉奈に枕を投げつけた翔平。
いつもなら怒る叉奈だが、枕を手に持つとキッと翔平を睨み投げ返した。
「なっ!?」
予想外の事に驚きながらも受け止めた翔平。
「バカ翔ちゃん!!うるせーだぁ!?静かにしろだぁ!?
無理に決まってんでしょ!?慌てて来たんだから!!
めちゃくちゃ心配してたんだから!!」
普段では滅多にここまで怒らない叉奈。
そんな叉奈に翔平は目をぱちくり。
「何その顔?人に心配かけたんだからごめんなさいは!?」
「ご、ごめんなさい・・・」
あまりの迫力に翔平は途切れながらも謝った。
「・・・ホントに、心配したんだからね」
一通り怒鳴ってスッキリしたのか、今にも泣き出しそうな顔で叉奈が言う。
よく見れば制服のままだ。学校からそのまま来たのだろう。