DOLL†HOUSE
「・・・明日も来るか?」
真っすぐに白吏と冠汰を見ながら翔平が聞くと、二人は頷いて病室を後にした。
「翔ちゃん、いつからそんなに淋しがり屋になったの?」
「別に。ただ、ちょっと話したい事があったんだよ」
不思議そうに聞く叉奈に素っ気ない態度で返した翔平。
「・・・ねぇ翔ちゃん」
「んー?」
雑誌を見はじめた翔平は視線を上げることなく返事をした。
「何か隠してない?」
「なにを?」
叉奈の問いに翔平は視線を上げ、キョトリとして見せた。
「・・・翔ちゃん可愛い」
「は?」
「ううん!なんでもないの。私、そろそろ帰るね」
訳のわからない叉奈の言動に翔平は眉根を寄せた。
それに叉奈は慌ててなんでもないと言い、また明日ね、と病室を後にした。
「・・・びっくりした・・・」
バレたのかと思った・・・と、翔平はハァ・・・と息をはいた。