DOLL†HOUSE



ガタン、ゴトン、と音を響かせながら揺れ動き進んでいく電車。


時間が時間だからか、乗客はあまりいなかった。




「やー、冠汰君に会えてホントよかったよ」




ニコニコとしながら上機嫌で言っている叉奈。

隣には額をおさえている翔平が。



ボックス式の向かいには冠汰と白吏が座っているのだが、冠汰の頬は紅くなっていた。


冠汰が叉奈に捕まったのを知った翔平は無言の圧力と一緒におもいっきり頬を引っ張ったのだ。




「う〜・・・怒んねぇって言ったのに・・・」




「あれは冠汰が悪いよ」




「白吏までぇ〜!」




「それで、一体翔ちゃん達は学校をサボって何処へ行くの?」




< 56 / 68 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop