DOLL†HOUSE



それに気付いた舞が不安げに白吏を見た。




「美羽君、美味しくなかった・・・?」




「え、あ、そうじゃないよ」





舞の声にハッと苦笑いをして首を振った。



「こいつ甘いものダメなんだ」




クッキーを食べながら白吏を指差す翔平。



「逆に翔は甘党で苦いのはダメ。俺はどっちも大好き」




「ごめんね、深渓さん」




「い、いいよ!今度は甘くないのも作ってくるから!」





申し訳なさそうに白吏が笑って謝るとぶんぶんと首を振った。



「ありがとう」




「「「・・・///」」」




白吏の微笑みを見た女子全員が見とれた。




「ところで翔平君、さっき山奥の館について話してたんだよね?」

反頭 里南(タンドウサトミ)
高校二年生



色白で黒髪の舞とは違い、オレンジに近い茶髪で巻き髪をした里南が舞に抱き着いた。

隣には金に近い茶髪のストレートロングの女子生徒が。




「私達明日、そこに肝試しに行くんだ」

榴 杏珠(ツツジアンジュ)
高校二年生




「榴と反頭はともかく、深渓はそういうの好きなんだ?」




「うん、里南と杏ちゃんより私のほうがどちらかと言えば」




「へー、なんか意外だな」



「翔平も見かけと中身が全然だよね」



「アハハッ!確かに!」
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