DOLL†HOUSE
突かれた部分をおさえながら翔平は叉奈をジロリと睨む。
叉奈はそれを防ぐように本を自身の顔の前に。
「オイ叉奈、何しやがんだ」
「翔ちゃんが幾ら聞いても無視するからでしょ」
「お前関係ねぇだろ」
「いいから、何を探せばいいか言ってよ」
大抵は翔平が言うと(脅すと)大人しく従う叉奈だが、たまに頑固な時がある。
その時は翔平だろうが叉奈は梃子でも動かないのだが・・・。
「さ、何を探せばいいの?」
今がまさにその時だった。
諦めたようにはあっと溜息をはくとガシガシと頭をかいた翔平。
「・・・前行った屋敷についてかいてある資料」
「屋敷って、あの事件があった?」
キョトンとしながら叉奈がきくと頷いた翔平。
「わかった!翔ちゃんのために頑張ります!」
そういうと叉奈はパタパタと去って行った。
「俺のためにって思うなら大人しく学校行ってくれ・・・」
何か色々疲れた翔平はまた溜息をはいた。