DOLL†HOUSE
一冊一冊丁寧に調べていくが、それらしき資料が見当たらない。
「ねぇな・・・」
ふぅ、といきをつくと近くにあった椅子に腰掛けた。
するとそこへ冠汰がバタバタと駆け寄ってきた。
「翔平・・・って、何自分だけサボってんだよ!」
「図書館では静かにしろ。あとこれは休憩だ」
ムキーッとしながらいう冠汰の手元には厚めのファイルが握られており、それを見た翔平は指差す。
「なんだそれ」
「あ、そうだ。見つけたんだよあの屋敷についての資料」
得意げに言った冠汰からバッとファイルを奪った。
「でかした冠汰」
「俺もやるときはやるっしょ?」
へへん、と胸をはって言った言った冠汰は無視して早速読みはじめた翔平。
ファイルには良い知らせから悪い知らせまで様々な記事が納められていた。
暫くめくっていたいたとき翔平の手がとまった。