DOLL†HOUSE
数日前に自転車が壊れた翔平は歩いて行っていた。
数10分歩いて着いた先は少し古びた中学校。
「・・・何処だよあのバカは」
校門前に来た翔平はいるはずの人物を捜した。
「ねぇ、ここに叉奈いなかった?」
テキトーに校門からでてきた女子生徒から翔平は人あたりのいい笑顔を浮かべながら話しかけた。
見た目は王子様スマイルの翔平に二人とも頬をあからめた。
「あ、叉奈ならゴミ棄て場にいました///」
「そっか、ありがとう」
終始笑顔のまま翔平はゴミ棄て場に向かう為に歩き出した。
−†ゴミ棄て場†―
ドンッガッシャーンッ!!
「イッタ〜・・・(泣)」
「・・・おまえ何してんの?」
「アッ!翔ちゃん!」
七海 叉奈(サナ)
中学三年生 翔平の妹
翔平がゴミ棄て場に行くと、石か何かに躓きゴミをばらまいてこけていた妹の叉奈がいた。
兄の声に気付くとバッと顔を上げ嬉しそうに笑った。
翔平は妹の状態を見てバカじゃねーの、といった目で見ている。
「おまえ人呼び出しといて何ゴミ棄てにきてんの?」
渡り廊下の手摺りに座り叉奈を見下げながら聞いた。
「ちゃ、ちゃんと校門前にいたよ!そしたら先生に捕まって・・・」
地面に座り込んで翔平を見上げながら言う叉奈。
「いーからさっさと帰るぞ」
そう言って叉奈を立ち上がらせるとそのまま来た道を歩き出した。
「え!?待ってよ!ゴミ片付けなきゃ・・・」
「ねぇ君、そこのゴミ片付けておいてくれないかな?」
「は、ハイ・・・///」
「・・・」
叉奈が翔平のほうをみると、また女子生徒を捕まえて今度は詰め寄りながらお願いしていた。
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