もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
[第一章] 携帯電話
これが、あたしが神様に与えられた運命なら、あたしは、それを受け入れようと思うの。
だから、別に神様を恨んでなんかしないからね。
「――――いい天気」
キラキラと、可愛いキャラクターの健康サンダルに黒のスウェット姿で堂々と道を歩く。
行き先は未定。
16歳の春。太陽が登りきったこの時間は学生なら学校に行っている時間だ。
だけど、あたしは、スウェット姿。
隣を、制服姿の学生が急いで走り抜けていった。
遅刻だねぇ~
それを、眩しそうに見ながらあたしは、歩いた。
あたしは、中学卒業後、進学しなかった。
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