もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「着いたぞ」
うん、と頷いてヘルメットを取りながら周りを見渡す。
そこには、一面青い海が広がっていた。今まで海は見に来たけれどこんな広い場所での海は初めてだ。
「ひろーい」
「海じゃない、ここらで一番デカい湖だ。」
「湖!?」
そういえば、あたし達の反対側には建物が、陸が小さく見える。
湖……湖ってこんな広いんだ。
ここは、公園みたいになっていて、人がちらほら見えた。湖は立ち入り禁止になっていて低い柵があるのが残念。
「流石にここら辺りは制覇しちまったな」
柵に腰掛けながら慧斗が言う。
毎週違う場所に連れていってくれたけどネタ切れみたい。
あたしは湖を眺めながらそうだね、と頷く。