もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。



チッと舌打ちが聞こえた。


舌打ち………


「避けたわね」

「当たったら痛いでしょ?」

「ムカつく……」


あぁもうどうしよう。絶対冷静じゃないし……むー


「次は避けさせないから!!」

「否、避ける―――っ!!」


避けるから、と言おうとしていたあたしは見事に左に吹っ飛んだ。
バタンと音を立てて地面に倒れ込む。


「え……」

「…………いた……」


目の前に星が見える。
まさか右から来るとは、最近集中力がないのかな?気づかなかった。


だけど、女なのに拳が痛い。
でも、慧斗の平手打ちの方が痛いよーな。


「な、なんで避けなかったのよ」


月は避けると思っていたのだろう。ビックリしている。


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