もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。

ビックリしているのはあたしの方だよ。


「あんたが、慧斗といたからこんな目にあうのよっ」

「…………理不尽だよ」

「今まで慧斗には女の噂なんかなかったし、影すらなかったのに……」


語尾が小さくなっていくから、顔を上げると、月がすっと座り込んだ。


「………君は、慧斗が好き?」

「っ」


かあぁっと月は顔を真っ赤にする。
なるほど。
慧斗、この子我が儘じゃないよ。純粋に慧斗が好きみたい。


「そっか」

「っそうよ!悪い!?」


カッと叫ぶ月。


「どこが好きなの?」

「は?」

「慧斗の、どこが好き?」


好きと言う感情はイマイチあたしにはわからなかった。