もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「見たところ……何も知らないって感じ?」
「こいつには、触れさせない」
「ふーん」
あたしは、ゆっくりと立ち上がって月の服を無意識に掴んでいた。
なんか、前の男達と雰囲気違う。
男は、背後に控えていた仲間に目配せすると仲間は、四方八方に散らばり、囲まれた。
「………くずが」
「………その言葉、言ったこと後悔させてやるよ」
「チッ、あんた、あたしから離れんなよ」
月は、あたしの手を掴むと、ジリジリと周りを警戒しながら腰を少し低くした。
「………ねぇ、」
「なに」
「不良って女にも手を挙げるの?」
これは、確認だった。
月は、ふっと笑うと、当たり前だろ、と言った。
「この世界は男女平等だ」