もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
[第七章] 怒る黒龍
あたしは、心底思った。
男女平等反対、と。
体に激痛が走ってあたしは、痛みに飛び起きた。
「いっ」
無理に体を動かしたからか、息が一瞬出来なくなる。
呼吸を整えてからあたしは、改めて周りを見渡す。
ここ、どこだろ………
何も、ない。
あるのは古びたソファーだけ。
「………起きたの」
「!」
か細い声が聞こえてきて、横を見ると、傷だらけの月の姿。両手は手錠が填められている。
あたしにも手錠は填められていた。
「大丈夫?」
「………あんたの方が大丈夫?」
「痛いけどね」
ははっと笑うと、月は意外そうな顔をした。