もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
ガンガンっという金属音が響いたかと思えば、走っている足音が幾つか近付いてくる。
「雪那!!」
ガンッと息を切らせながら飛び込んできたのは、慧斗。
慧斗は、金髪に押し倒されているあたしを見るなり、拳をきつく握りしめ目をつり上がらせた。
「てめぇら………」
「もしかして、君が黒龍の総長サン?」
金髪はあたしから退くと、仲間を率いて慧斗と対峙する。
「………大丈夫かっ」
体を引きづりながら月があたしに寄り添う。
「月ちゃんこそ………」
痛々しい傷に、あたしは眉を下げる。
「よくも、雪那に……」
慧斗は、怒りで震えていた。