もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「未遂なんだから、そんな怒らないでよ」
金髪は、一歩前に出た。
「………」
「それより初めましてー。どうやら派手にやってくれたみたいで」
「もう、お前らだけだ」
「やっぱり、強いんだね。黒龍」
ポキッと指を鳴らす。
金髪以外は、じりじりと慧斗を囲むように移動しだした。
「でもさ、一対八じゃどうだろーね?」
「………殺す」
「……やってみろや」
刹那、一斉に慧斗に殴りかかる。
あたしは、反射的に目を瞑ってしまった。慧斗が殴られるのは見たくないと思ってしまったからだろう。
だって一人に八人………
「心配しなくていいよ」
小さく月の声が降ってきた。