もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「医術の研究だと」
「研究……」
「そうなのよ。女なのにどっかの誰かさんみたいに仕事仕事って……」
「それは誰のことかな?」
「誰かしらね」
ふふっと笑うお母さんに同じように笑う先生。
見えない火花がぶつかり合ってる気がするのは気のせいじゃない。
「どんな人?」
「母さんと親父を足して二で割った感じ」
足して二で割った感じ?
あたしは、じっとお母さんと先生を見ながら想像してみる。
足すってことだから、お母さんのほんわかした感じと先生の意地悪げな感じを足して………二で割って……
「………分かんない」
「明日になれば分かるさ」
そうだね。