もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
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翌日、家の中は朝から騒がしかった。
使用人の人達も慌ただしく、執事の真鍋さんもいつもより忙しそうだった。
「忙しそうだね」
「そうだな」
何ともそっけない返事が返ってきた。
隣にいる慧斗を見てみると眠そうに欠伸をしている。
「お姉さん帰ってくるのに嬉しくないの」
「それ以前にまた煩くなる」
「?」
「ムダにテンション高いからこっちが疲れる」
「ほぅ……」
元気な人なんだ。慧斗は大人しい方なのに。
「そういえば母さんは」
「お迎えにいったよ。せ、……お父さんは書斎」
ふーんと興味なさそう。