もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。



悪態をつく慧斗を窘めてから、あたしは慧斗に先に部屋に行くように言った。


最初は渋っていた慧斗だけど、仕方なく先に部屋へと繋がる階段を上がっていった。
慧斗が階段の奥に消えていくのを確認してからあたしは書斎のドアをノックする。


一呼吸後、どうぞ、と合図があったのであたしは中に入った。


「慧斗は?」

「先に行きました」


そうか、と先生は机から立ち上がると、近くに置いてあるソファーに深く腰掛けた。


「あたしに何か用ですか?」

「用と言うか、まぁ診察みたいなものだよ」


座りなさい、と言われたのであたしは先生の向かい側に腰掛ける。


「最近調子は?」

「痛みもないし、調子は良いです」


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