もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
そうか、と先生は安心したように息をはく。
「………慧斗には、言わないの?」
「右目が見えない事は言いました」
先生は軽く目を見開く。
まさか、言うとは思ってなかったのだろう。
「言ったのか?」
「右目が見えない事だけです」
「………そうか」
それだけだから左目の事は、病気の事は言っていないと言うことだ。
そう言うと先生は少し残念そうな顔をした。
「先生?」
「………雪那ちゃんは、慧斗の事どう思ってる?」
「どう、って?」
「恋愛感情はあるのかな?」
恋愛感情………か。
あたしは、フッと自嘲気味に笑った。
「恋愛感情を持ってたらどうします?」
「っ本当か?!」
目を見開き、身を乗り出してきた先生。