もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「ただいまー」
へらっと笑いながら慧斗の隣に座る。慧斗はあたしが座るのを確認すると横からあたしを抱き締める。
「どしたの」
「親父……何だった?」
「んー?別にお姉さんの事だったよ?」
「………そうか」
抱き締める慧斗の広い胸に擦りよる。
温かい。
「ね、慧斗」
「ん?」
「倉庫行きたい」
「あぁ……夜になったらな」
黒龍は、休日でも夜にしか集まらない。でも本当に強いチーム。
「そうだ。今度黒龍で走りする事になった」
「どこに行くの?」
「そうだな………二つ町越えてみるか」
「いいかも!」
今のこの時間は、きっと一生忘れないよ。