もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
逆にあたしは少しホッとしていた。
身が持たない………
どくんどくんと心臓が煩い。
胸に手をおいて落ち着かせようとしていると、バタバタと足音が聞こえてきた。それはだんだんと近くなってきて、あたし達の部屋の前で止まったかと思うとバタンと勢いよくドアが開けられた。
「雪那ちゃんってどの子!?」
「へっ」
ドアに立っていたのは慧斗に似ている女の人だった。腰まである髪は暗い茶色に染められていて、ピンクの服に身を纏っている。
女の人は、その目にあたしを映すなり、目を輝かせ目にも留まらぬ速さであたしに抱きついた。
「ぅわっ」
「っ可愛いー!!!」
ぎゅううっと女の人の胸に顔を押し付けられる。