もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「っ可愛いっ慧斗にはもったいないわ!!」
これでもかって位に由紀子さんの周りに花が飛ぶ。
由紀子さん、あたしは可愛くないし、むしろ慧斗の方があたしにはもったいないんです。
「煩い」
「姉に嫉妬なんかしないでよ」
「してないし。つか、何で帰ってきたんだよ。アメリカの病院にずっといるって言ってただろうが」
「その話は後!私お腹減ったわーご飯にしましょー」
お腹をさすりながら由紀子さんは、あたしの手を掴むと、慧斗から無理矢理引き剥がし歩き出した。
「っおい!」
慧斗が抗議しながらあたしを奪還しようとするけど、由紀子さんはあたしを離さない。
しばらくすると諦めたのか黙って後ろを歩き始めた。
黒いオーラを出しながら。