もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
リビングにつくとあたしは一旦由紀子さんから解放された。
それをすかさず慧斗は自分の方に引き寄せた。
「本当に久しぶりねー」
「3年ぶりだからな」
「お兄ちゃんは?」
「あいつは忙しい身だから。時間が出来たら顔を見にくると」
「そう」
残念ね、会いたかったのにと由紀子さんは呟く。
食卓にはいつも以上に豪華な食事が並んでいた。
今日は使用人の人達が準備してくれたみたいだ。
「美味しそうね」
「由紀子はまだ色気より食い気か」
「お父さんっ」
失礼ねっと頬を膨らませる由紀子さん。なんだか家族団欒って温かい空間。