もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。

「もう、決めたから」

「…………慧斗のことは好きじゃないわけ？」

「好きだよ？」


好きだから、離れるんだよ。


じいっと月はあたしを見つめ、はぁぁっと深い溜め息を吐いた。


「あんたはアホよ」

「自覚してる」

「………何かあったらあたしに言いな」

「月ちゃん？」

「友達なんでしょ………雪那」


居心地が悪そうに月は顔をそむける。
一瞬きょとんとしてしまったけど、月の優しさにあたしは嬉しくなり破顔した。


「ありがとう、月ちゃん。」

「………別に」

「じゃあ遠慮なく頼るからね」


その時はよろしくっと言うと、月ちゃんは、遠慮はしなさいよと突っ込んできた。
でも自分から言ったからか、拒否はしなかった。