もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
暫く他愛も無い話をした後、あたし達は部屋から出た。
部屋から出ると、待ち構えていたのは不機嫌丸出しの慧斗の姿。
「あれ、遠矢は?」
ソファーに居たはずの姿が見えないので慧斗に聞く。
「遠矢は、便所」
「そう」
「慧斗は何でそんなに不機嫌なの」
あたしは、慧斗の隣に座って、体を横に向ける。
「別に」
ふいっと顔を横に向けられる。
否、明らかに不機嫌だし。
「お腹、空いたの」
「違う」
「悪口言われた?」
「違う」
色々質問してみるけど、慧斗は違うの一点張り、手に負えない。
白旗を上げていると、クスクスと笑い声が聞こえてきた。