もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
笑い声のする方を見ると、口を押さえながら笑っている月。
押し殺そうとしているけれど、押し殺しきれていない。
「月ちゃん?」
「面白すぎるんだけど」
「………何だと」
ギロリと慧斗は月を睨む。
誰もが震えるくらいの眼力でもやっぱり同じ世界にいるからか、それとも慣れてるからか全く動じない。
クスクスと気がするまで笑った月は、うっすらと目尻に溢れた涙を拭った。
「あー面白かった」
「月ちゃん?」
「雪那、何で不機嫌か知りたい?」
「え、うん………」
「あのね……慧斗は嫉妬したんだよ」
嫉妬………??
パチパチと瞬きを繰り返す。