もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「あー俺が悪いっ悪かった!」
自暴自棄になりながら慧斗はあたしを抱き締めた。
「どういうこと?」
「月が言った通りだよ!」
嫉妬したんだよ、悪いか!!
「嫉妬って………月は女の子だし、ちょっと話してただけじゃん」
嫉妬する要素ないよ。と呆れ混じりに言うと、慧斗は本当に小さな声で呟いた。
「………少しでも俺から離れて欲しくない」
まるで束縛だ。
でも不思議なことに嫌じゃない。
ぎゅうっと抱きしめてくる慧斗の背中に腕を回して、あたしは慧斗の胸に頬を摺り寄せた。
ねぇ、慧斗。あたしには慧斗みたいな夢なんて見れないけど、一つだけ。
明日、明後日と、君の傍に居たいと思う。それは叶わぬ願い。
だからあたしは、それを夢にする。